推移は様々な状況が反映されている

公共事業などを行うために投入される公共投資ですが、その推移は様々な状況が反映されているものになります。

公共投資は1990年代の半ばまでは増加の傾向にあり、多くの事業に公共投資が使われることになっていたために、その規模も大きくピーク時では15兆円もの予算が公共投資に用いられていました。
しかしながら、こうした公共投資の増加傾向は現在では反転してしまい、年々の減少傾向にありながら5兆円ほどの規模にまで縮小をしています。

こうした傾向の一つは、公共投資への増加過多がその一因とされており、その結果として不要の公共施設などが乱立してしまったため、政府への批判なども高まったこともあり、こうした公共投資、公共事業への無駄な予算の投入を行わないような政策の転換が行われたことにより、こうした傾向になっているとされています。

これにより、公共投資への資金が減少傾向になったのですが、日本のインフラや建設設備などは、ほぼ頭打ちの状態にあったこともあり、景気対策として公共投資を行ったとしても、それは景気の対策としての公共投資にしかなら無い事になります。

こうした事から、この公共投資を行うことによってつくられる建物などの用途が明確にならず、またその利用価値も低いものであったり、そこから新たな需要などが生まれ低くなっているために、一時しのぎにしかならず、また、建設された建物などの用途も不明になるために、その利用価値がなく国民からの批判が相次ぐという悪循環になってしまうのです。

公共投資を行い事業を行ってインフラなどを整える事は、国の将来への需要を高めるための投資となるのですが、こうしたものが充分に整っている現在の日本においては、こうした意味での公共投資の意味合いは薄くなっている現実があります。

公共事業によって高速道路などが整備されれば、これによって物流が円滑に行き渡るようになり、様々な商業の可能性を大きく引き出すことが可能になり、そこから生まれる需要が民間企業の発展に役に立ち、そこから得られる税収などによって結果的に国が潤うという事になっていきます。

また、公共事業によって道路工事での直接の雇用が生まれるほか、工事を行うための設備投資などが行われることにより、大きな経済効果が生まれる事にもなります。
こうした公共投資を行う事での短期的な経済効果と、長期的な経済効果が得られるものが、本来の公共投資の意味合いであるはずなのですが、現在では長期的な経済効果を得られなくなっているため、公共投資は減少傾向に推移している大きな要因でもあるのです。