公共投資の現状

公共投資は、国や地方公共団体がその公共事業などを執り行う際に、その予算を投入することを指しており、この公共事業を行うことによって国や公共サービスの発展が促されることになります。

公共投資を行うことによって大きく二つの効果があり、一つは公共事業が行われることによって、その事業にかかわる形で設備投資の拡大や雇用の増進がみられることによって経済的な効果が得られることが上げられます。
もう一つは、様々なインフラが整備されることによって、わたしたち国民の生活サービスが促され、これによる経済や社会的規模の発展が促されることになります。

こうした公共投資の効果は、国内のインフラが整っていない状態に対しては特に大きな効果を発揮し、高速道路や橋梁などの建設、鉄道網の拡充、通信や情報網の設営などを行うことによって、短期的な需要の拡大と、それが完成したことによる長期的な経済発展の骨子になることにあります。

しかしながら、現在のように国内のインフラの整備が整っている状態では、こうした部分にさらなる公共投資を行うことは、これが過剰になることが考えられ、現実問題として戦後の高度経済成長の時代から、1990年代のいわゆるバブル期に至るまでは、公共投資は大きな伸び率を持っていましたが、バブル崩壊からリーマンショックに至りその後ろにある時代である現在では、こうした公共投資は大きく減少しています。

これは、国内のインフラが飽和状態になっていることが一因とされており、例えばよく言われるハコモノと呼ばれる生産性の低い建造物等を、その事業を行うことによって得られる経済効果のみを考えて乱発して行った結果、赤字を呼び寄せるような不良債権の財産として大きく抱えられてしまうことになり、これに対して無駄な予算を使うのはいかがなものかと、国民から大きく声が上がったことにも端を発しています。

元来の意味としての公共投資、公共事業の意味合いとしては、短期的なこうした経済効果を狙ったものではなく、民間企業では採算などの問題からなかなか行うことのできない事業に対して、国が公費を投入して行うことにより、そこから新たな需要を生み出して国民の生活レベル、経済レベルを底上げすることが目的であり、現在のようにこうしたものが充実している状況では、公共投資にはそれほどの効果がないと考えられるのです。

こうした事から、時代の変化とともに公共投資の意義とその意味合いが徐々に変化していき、結果として不況対策としての公共投資は現状として昔ほどの効果を望めないものとなっているのです。